アメリカ人絵本作家ターシャ・テューダーさんはバーモント州の山奥に18世紀風の農家を建て、一人で暮らし、30万坪の庭園をキャンバスのように創り上げています
彼女はこの庭園の中で、トレードマークでもある愛くるしいコーギー犬や鳥やいろんな動物達とともに自然の中で心豊かに暮らしています。
彼女自身この庭園を「この世の楽園」と呼んでいます。
ターシャの家を訪れた人々は皆まるで200年前にタイムスリップしたかのような錯覚に陥ると言います。
彼女の庭仕事・料理・手仕事はどれもやさいいこだわりの愛に満ちていて、まるで古き良き時代の絵本の世界で暮らしているかのようです
1枚のシャツを作るのに麻を育て、収穫し川の水にさらし、たたき、紡いで糸にします。できあがった糸を庭で摘んだ花ビラで染めて織り上げていきます。そうしてできた布を裁断してシャツに縫い上げるという気の遠くなるような作業を3年もかかって完成させていきます。
糸をつむぎ、ドレスをつくり・・・・・・昔はみんなそうしていたのでしょう。
そのようにしてできた服は大切に扱われ、つぎを当てられたりしながら親から子へとボロボロになるまで着られ、衣服としての役目を終えるとパッチワークという技法で寒さをしのぐためのベッドカバーや敷物などにに形を変えて最後の最後まで使われていったのです。
真に自然と調和し暮らすために、本当に必要な知恵とこだわり。。。。。彼女の時間は静かに流れて。。
だから、彼女の生活、彼女の手から生み出されるものはとても美しく、懐かしく、尊く癒されるのでしょう。
ともかく、90歳を過ぎた今、長い年月を自分に正直に生きてきた彼女の姿は、だれもに元気を与えてくれます。
私も彼女の姿をテーマにトールペイントのボードを作ってみました。→「草原を行く人」
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